SNAPSHOT in China

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拉丁舞【la1 ding1 wu3】

先日、とある夫婦が5歳の息子をつれて、うちのオフィスに現れた。

その夫婦は2年間、仕事で日本にいたことがあり、帰国して8年になるという。

このお父さんは、みんなの日本語1・2(初級の日本語教科書のスタンダード)のテキストを息子に教え込んだという。

この子はこの2冊がすべて頭に入っているのだ、と豪語する。

しかし、こちらが任意に開いたページをその子に読ませてみようとしたところ、まったく反応がない。

名前を訊いても、「いくつ?」と訊いても全く口を開こうとしないのだ。

しかしこの夫婦は慌てる様子もなく、ちょっと外にいるから、終わったら呼んで、

と言って、その子を置いてオフィスの外に出た。

二人が外へ出てから、再度教科書を見せると、今度はそのテキストをよどみなくすらすらと読んでみせた。

お巫女さんのようだった。

しばらくして、そのご夫婦は誇らしげな顔で入ってきた。

続いて、「拉丁舞【la1 ding1 wu3】も習っているんですよぉ~」とお父さんが言う。

ほらっと、息子の尻を叩く。

この男の子は、さっきと同じで、反応がない。

僕らの方でも、ご両親の方でもなく、ちょっと俯き気味に一点を見詰めていた。

困っていたのだと思う。

どう困るのかは他人だからわからないけど、

その子供らしからぬ複雑な表情は、今も頭に残っている。

再度ご夫婦が退場して、お父さんの手機(ケータイ)からのラテン・ミュージックに合わせて、

軽快なステップで踊り出す。

手つきや顔つきなど、キリッ、ビシッ、としていて、

数年前に見た『愛君如夢』という映画の劉徳華(アンディ・ラウ)を思い出したほどだった。

確かにこの子は天才だと思った。

でも・・・。

この夫婦に何か一言、言いたい衝動に駆られたが、

自分は子どももいないから、親の気持ちも知らない。

しかも、今日初めて会っただけで、判断するのも如何かと思ったので、何も言わなかった。

当然、この子といっしょのクラスで勉強できる子は今のところ一人もいないので、

後日、学校からお断りの電話を入れた。

あの子には、どんな将来が待っているのだろう。

いい友達ができてほしい。

なんとなく、そう思った。

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テーマ:中国語 - ジャンル:学問・文化・芸術

  1. 2009/05/24(日) 20:25:47|
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