久々に「味千拉麺」で食事をする。
中国で最も成功している日本の拉麺連鎖店(ラーメンチェーン店)です。
味は悪くないと思います。

壁いっぱいに関取の浮世絵が貼られています。
今回はフェイントで肴とビールで攻めてみた。
串の盛り合わせはとても残念な味だった。
ところで、入り口の横のガラスの張り紙に、
《招兵買馬》【zhao bing mai ma】、とある。
時給などが記載されているので、求人募集なのでしょう。
調べてみると、古い言葉のようです。
初出は『三国演義』にあり、「組織、武力の拡張」という意味から、
「人材の拡張」をも表すようになったという。
何か粋だなあ。
テーマ:中国語 - ジャンル:学問・文化・芸術
- 2008/05/31(土) 20:01:17|
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一人でバー《酒吧》へ入る。
バーや居酒屋へ一人で乗り込むことはめったにないが、
近所に1店、目立たぬところにひっそり営業しているところがあり、
気になっていたので、のぞいてみたのだ。
典型的なショットバーだった。
客には日本人も見えた。
オーナーの女性は日本語が話せた。
メニュー表には、中国語、日本語、英語が併記されていた。
これを眺めながら、しばらく時間を潰した。
ジン→《金酒》【jin jiu】
これは音訳ですね。
カクテル→《鶏尾酒》【ji wei jiu】
カクテル(Cock tail)=鶏の尾、だったんですね。
では何故『Cocktail』(鶏の尾)なのかというと、諸説あるそうです。
→
「カクテルの名前の由来」テキーラ→《竜舌蘭酒》【long zhe lan jiu】
「竜舌蘭」はテキーラの原料。
テキーラはメキシコの生産地の名前だそうです。
では、何故この植物は『「竜舌」蘭』というのか。
写真を見て、なるほどと思いました。
恐らく、この植物の葉の形に由来するのでしょう。

そして、自分がオーダーしたのが、ソルティ・ドッグ→《塩狗》【yan gou】。
塩狗(犬)。
日本語で「『しおいぬ』ください」はどう考えてもおかしい。
しかし、英語では『Salty Dog』、中国語では『塩狗』なのであれば、
日本語で『塩犬』と呼んでもいいはずなのに、この名前が変なのは何故でしょう?
語感が悪いのでしょうか。
それとも、日本語にはカタカナがあるんだから、音訳の方がおさまりが良いということでしょうか。
語感(質感)も大きく変えないし、外来の概念を取り入れるスピードも意訳より格段に速い。
その詞がカタカナという服に袖を通すことで、「漢字」と「ひらがな」から差別化を図ることにより、
外来であること、新しい概念であることを表せる。
それが、カタカナのもつ字形ともあいまって、無機的、クールでかっこいい、
などのイメージも持ち得ますよね。
まあ普通に考えれば、『塩犬』は可笑しい。
しかし、中国語、日本語、英語の併記されたメニュー表を眺めていて、
ふとカタカナ表記に、「安っぽさ」、「底の浅さ」のようなものを感じた。
そういう質感が、カタカナには確かにありますよね。
漢字表記と対比してしまうのでしょうか。
一見日本語は、「漢字」、「ひらがな」、「カタカナ」、(アルファベット)、
と豊富にあって便利だと思いがちだけど、
裏を返せば、「漢字」、「ひらがな」、「カタカナ」、(アルファベット)、
のどれかを選ばなければならず、
必然的にそれらが持っている質感を帯びなければならない。
英語はアルファベットのみだし、中国語は漢字のみなので、そういうことは起こらない。
すべて均一で、フラットな環境です。
もちろん、この特異な構造こそが、日本語の表現の魅力だとも思いますが。
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- 2008/05/24(土) 19:45:41|
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退社時、外靴に履き替える。
ある日、革靴のチャックが壊れていた。
一度全開して、再び閉じ直すことはできる。
しかし、すぐ口が開く。
同僚の楊さんが言う。
「《旧的不走、新的不来》。中国のことわざです」
古いモノが去らなければ、新しいモノはやってこない。
当たり前のことをいうことわざや格言があります。
そして、このような当たり前な言葉ほど、含蓄のあるものはないと思えます。
先週、自分には広すぎる部屋を出、新居に移った。
日本でも引越しの数は多かったが、中国でも5回目になる。
「要るモノ」と「要らないモノ」を分別するのが好きです。
家にあるすべてのモノが、自分によって一つずつジャッジされていく。
引越しを理由に捨てられるモノは、捨てられることと引き換えに自分をスマートにしてくれた。
何か新しいモノがやってくるだろうか。
ついでに贅肉も落としたいんだけど、これは一朝一夕にはいかない。
最も犠牲にあったエリアは、冷蔵庫のなか。
マーガリン、瓶の柚子茶、飲みかけのまずい米酒、腐乳、稚海老のソース、日本のお漬物、
シーザードレッシング、冷凍しておいた太刀魚の切り身、冷凍のワンタン・・・
お徳用サイズのバニラアイスと、同じくお徳用サイズのチョコレートアイスがあった。
これはもったいない。
先のことが想像に難くないが、平らげてしまった。
捨てるべきだったのだ。
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- 2008/05/20(火) 12:15:20|
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今までも、
《黒車》や
《叉車》のように、
自分の持つ日本語が中国語に侵食されていく事態が起きた。
今回もそんな詞に出会った。
《寛帯》【kuan dai】、とは『ブロードバンド』のことです。
broad→広(寛)い、band→帯
頭の中で、『寛帯』→『broad band』→『ブロードバンド』、と詞を蔦(つた)って捕らえ直した。
『ブロードバンド』の意味は今でも正確には理解していないが、
『寛帯』という詞のほうが外国語なのにすうっと体に入ってきたんです。
音訳のカタカナ語には、きっと他にも、漢字を用いれば、
実は簡単に捕らえることができる外来語がうじゃうじゃあると思う。
もっと自分の日本語をどんどん侵食していってほしい、と思っている。
日本語は言うまでもなく、中国から文字(漢字)を借りてきた。
呉音、漢音、などと言われるように、幾時代かごとに違うバージョンを取り入れてきた。
近代には日本人が作った多くの詞が中国に渡った。
こうやって両国は詞を輸入しあって来た。
自分は今、呉バージョン、漢バージョンなどを取り入れてきた日本語に、
新たに中華人民共和国バージョンを掻い摘んで安装(インストール)してみているような気分です。
そのうちバグっちゃうかも。
それとも、既にその兆しが出てますか?
テーマ:中国語 - ジャンル:学問・文化・芸術
- 2008/05/14(水) 22:21:33|
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